営業活動にはさまざまなプロセスがあります。そのため、営業活動がうまくいかない場合、どこに問題があるのか導き出すことが難しい場合もあります。
また成果が上がらない、営業マンごとに成績に大きな差があるなど、悩みを抱えている企業は多いでしょう。
そこでおすすめなのが営業コンサルティングの利用です。営業コンサルティングは、営業に関する専門的な知見を持った会社です。営業コンサルティングサービスを利用することにより、自社の課題が明確化さえ、解決へと導いてくれるでしょう。
本記事では、営業コンサルティングとは何か、どんなメリットがあるのかなどをご紹介します。
営業コンサルティングとは
営業コンサルティングとは、営業に関する専門的な知識と知見を持った会社に依頼し、自社の商材、営業体制を分析してもらうことを指します。
見込み顧客のリストの作成や、アポの取り方、クロージングなどあらゆる営業活動を効率化・向上させ、売上や利益につなげることを目的とします。
営業コンサルティングで解決できる課題
営業コンサルティングでは以下のような課題の解決が期待できます。
・思うように営業の成果が上がらない
・成績が上がらない営業マンの問題点が分からない
・新人がすぐに結果を出せるような仕組みづくりを行いたい
このように、なかなか自社だけでは解決が難しい課題を解決するのには営業コンサルティングがおすすめです。
多くの企業において、営業活動の属人化は問題となっています。成績の良い社員はそのまま成績を伸ばし、成績の悪い社員はなかなか成績を伸ばせない状況にあります。
これは、成約につながるようなノウハウが営業マン全体に共有されないことが一因とされています。また自社にノウハウが蓄積されないと、新入社員教育にも支障をきたします。
営業コンサルティングにより、営業プロセスを可視化・標準化することで、営業活動を共有できるようになります。そうすることで、チーム全体の営業活動効率を上げることにつながるでしょう。
コンサルティング会社が持っているノウハウを導入することで、さらに営業活動の成果を上げられる可能性があります。
またコンサルティング会社が蓄積している企業データを用いることによって、新規開拓にもつながります。
営業代行サービスとの違い
営業代行サービスは、営業活動に一部また全部を外部の企業に委託・代行してもらうサービスです。
営業コンサルティングは、自社の営業活動のレベルを中長期的に高めることを目的としています。それに対し営業代行サービスは、営業サービスそのものを外注化することが目的です。
人手が足りない、専門的な知識を持った人材が不足しているなどの場合は、営業コンサルティングに依頼するより、営業代行サービスに依頼した方が手軽に問題を解決できる可能性があります。
あくまでも自社で営業ノウハウを蓄積し、営業のレベルを上げていきたいのか、業務を効率化するために営業代行サービスを利用するのかなど、企業の環境や現状によって判断しましょう。
営業コンサルティングを受けるメリット
外部の企業による営業コンサルティングを受けるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは主なメリットをご紹介します。
客観的視点でのアドバイスを受けることができる
営業コンサルティングを受ける大きなメリットは、中長期的に営業活動の質を向上が期待できる点です。営業活動がより効率化・標準化することにより、営業チーム全体の成長が期待できます。
自社で問題を解決しようと思っても、なかなか問題点が分からないこともあります。営業コンサルティングのようなプロに見てもらうことで、今まで気づかなかった強みや弱みが明確となります。
また自社だけでは、なかなか気づけなかったような客観的視点でのアドバイスも受けられるでしょう。
他社の成功事例を参考にできる
商材には自信があるのに、営業の成果がなかなか出ない場合もあるのではないでしょうか。その場合、商材ではなく営業体制や営業マンのスキルに課題があるケースが多いとされています。
しかし自社のノウハウや成功事例が少ないと、なかなか解決策を導き出すのは難しいものです。
営業コンサルティングでは、他社を含めたさまざまな営業ノウハウが蓄積されています。その中から自社の課題解決に役立つソリューションを提供してもらえるでしょう。
たとえば効果的なアプローチ方法やインサイドセールスでの新しいアプローチなど、豊富なノウハウなどを獲得できます。
また他社の成功事例を参考にできるため、具体的な施策が分かりやすいことが特徴です。
メンバーの成長につながる
営業活動は属人化しやすいといわれています。営業マンはそれぞれのノウハウを持っており、それが共有されないことも多いのではないでしょうか。このため、成果が出ている営業マンはそのまま成果を出せますが、売れない営業マンはなかなか成果を出せないこともあります。
営業コンサルティングは、営業マンの営業活動の内容やスキルをチェックし、それぞれの課題を洗い出します。
その課題を元に研修などを通して、スキルを強化させていきます。
個人ごとの課題を解決することにより、営業部門全体の営業スキルの底上げが可能です。営業活動内容やノウハウを共有することによって、属人的な体制からの脱却が期待できます。
また、全体の営業スキルを底上げすることにより、リード獲得数やアポ数の増加から、売上・利益アップが期待できるでしょう。
営業コンサルティングの費用は?
営業コンサルティングには多くのメリットがありますが、それに見合った費用がかかります。コンサルティング会社により料金設定はさまざまです。
一般には、顧問契約を結んだ場合月額20~30万円、サービスや機能が充実したものを選べば月額50万円ほどになるとされています。
決して安くない費用のため、どの程度のサービスを受けたいのか、どのくらいの予算までなら出せるのかをあらかじめ確認しておくことが重要です。
顧問契約と時間制の違い
顧問契約では、月に1~2度程度訪問してコンサルティングを受けることが多いとされています。一回のコンサルティングは4~5時間ほど行われることが多いです。
この時間に数十万円ほどのコストをかけられるかどうかを検討しましょう。会社によって料金プランが異なるので、プランごとの内容も確認する必要があります。
時間制の場合、同じく月に4~5時間の利用となることが多いです。一般的に顧問契約と比べると安価な傾向にあります。ただし継続的な支援を受けられないため、人材育成などの面においては足りない部分も出てくるでしょう。
単に料金だけでなく、自社が営業コンサルティングに何を求めているのかを重視する必要があります。
また近年では、対面ではなくオンラインでの相談を取り入れているコンサルティングサービスも存在します。
契約期間も決めておこう
顧問契約の場合、期間も設定しておく必要があります。多くのコンサルティングサービスでは、1回の契約で1年~1年半ほどの期間を設定しています。
「その期間で充分か」「その期間が終わったら継続するのか」などを検討しましょう。
原則として、コンサルティングサービスに満足できなくても、費用は払い続ける必要があります。このため、単に金額だけで選んでしまうと、大きなリスクを負う可能性があるので注意しましょう。
営業コンサルティングサービスをご紹介!
営業コンサルティングサービスは複数あり、それぞれサービス内容が異なります。まず自社の課題を明確にし、それを解決できるようなサービスがある会社を選びましょう。
ここでは、営業コンサルティングサービス3社をご紹介します。
コムレイズインキュベート
コムレイズインキュベートは、主に営業プロセスのオンライン化やオンラインセールスに関するコンサルティングを行なってくれるサービスです。
以下のような悩みを持っている企業におすすめです。
・リモートワークでの営業活動に悩んでいる
・対面の営業活動からオンラインセールスに移行したいが、ノウハウがない
・インサイドセールスでクロージングまでサポートして欲しい
コムレイズインキュベートのコンサルティングの特徴
・営業プロセス単位のオンライン化
コムレイズインキュベートは、営業プロセスのオンライン化をサポートしてくれます。
オンラインに移行することで、品質やパフォーマンスに影響が出る可能性のあるプロセスや生産性の改善ができるプロセスを見極めて、最適なプロセスを設計してくれます。
オンラインセールス用のノウハウの活用
コムレイズインキュベートは、数多くのオンライン商談による営業支援実績があります。その経験によって培われた、オンラインセールスならではの強みなどのノウハウを提供してもらえます。
また企業ごとに適したセールスプロセスや手法などを設計してもらえます。
最適なデジタルツールの提案
業種や商材などにより、適しているデジタルツールは異なります。事業や営業、顧客などの観点からその企業の特性を見極めて、最適なデジタルツールを選定してもらえますし、導入・活用支援などもあります。
https://service.comrades-incubate.com/inside-sales
セレブリックス
セレブリックスは、営業・販売に特化した豊富なサービスを提供しています。営業・販売を成功に導く多彩な機能があります。
22年、20万人以上の営業パーソンに関わってきた豊富なノウハウと独自のメソッドで、「誰でも営業で成果が出る仕組み」を構築してくれます。
以下のような悩みを持っている企業におすすめです。
・営業成果が思うように出ない
・成果が上がっていない営業パーソンの問題が分からない
・売れる営業マンと売れない営業マンの差が激しい
セレブリックスの主な支援モデル
営業資料作成
営業トークや商談の流れなどをツール化することで、スキルの標準化を実現します。
営業資料作成のほか、事例紹介資料作成、動画による営業資料作成などの支援を行なってくれます。
営業手法開発
営業マニュアルやトークスクリプトなどを開発するサービスです。
営業マニュアルやガイドラインの作成、トークスクリプトの作成、営業教育ツールの作成などを行なってくれます。
営業スキルの調査
営業活動や営業組織の現状分析や調査を実施してくれます。
営業組織診断や営業スキル診断、営業ツール診断などが行われます。
顧客育成の仕組みを構築
顧客育成を実現するため、システム選定や運用支援をサポートしてくれます。
データベースの構築、運用支援、運用代行などを行なってくれることが特徴です。
株式会社ウィングパートナーズ
株式会社ウィングパートナーズは、トヨタディーラーで営業職を経験し、全社No.1の成績を獲得した酒井亮本人による営業研修・営業コンサルティングを受けられるサービスです。
株式会社ウィングパートナーズの特徴
若手の営業マンに特化したサービス
株式会社ウィングパートナーズは、まだ営業スタイルが確立していない若手に向けたコンサルティングを行っています。新入社員~入社3年目ほどの若手の時期に、聞く力、考える力、働く力などを体得することで、ハイレベルな営業スタイルを確立できるとしています。
オーダーメイドの研修プログラム
株式会社ウィングパートナーズでは、既存の研修・コンサルティングパッケージなどは用意されていません。
企業ごとの課題やニーズに応えるために事前ヒアリングを行い、企業に適した育成プログラムが作成されます。
豊富な業界実績
豊富な営業実績の中らから、企業の業種に合った内容を提供しています。これまで自動車販売会社や建材メーカー、不動産業、通信業など多彩な業界でコンサルティングを行なっているとしています。
まとめ
インターネットなどの普及により、顧客はより簡単に情報を手に入れられるようになりました。その結果、市場環境などはますます厳しさを増し、営業活動の重要性も高まっています。
営業コンサルティングでは、自社の課題を明確にし、効果的な営業ノウハウや営業体制のサポートを受けられます。自社だけではなかなか解決できなかった問題も、コンサルティングを受けることによって解決できる可能性があります。
営業スキルを底上げしたい、効果的な営業ノウハウを獲得したいなど、悩みを持っている企業は、営業コンサルティングの導入を検討してみてはいかがでしょうか。