時代と共に働き方は変化していくものであり、現在は大きな転換点を迎えているといえます。ここでは、新しい働き方として広まっている「テレワーク」の内容について詳しくご紹介します。
テレワークと在宅勤務は違うの?
テレワークと混同しがちな言葉として在宅勤務がありますが、この2つは似て非なるものです。ここでは、テレワークの概要および在宅勤務との違いについてみていきましょう。
テレワークとは
テレワークとは、オフィス以外の場所で仕事をすることをいいます。仕事場所としては自宅やコワーキングスペース、カフェ、図書館などが一般的で、移動時間にスマホなどを使って仕事をするのもテレワークに含まれます。
仕事内容によってはテレワークの導入が難しい場合もありますが、IT関連の職種など、一部の職種ではスムーズにテレワークを導入することができます。
在宅勤務との違い
テレワークには、主に自宅を職場として働く「在宅勤務」、パソコン、スマホ、タブレットなどを使って移動中に働く「モバイルワーク」、自社が用意しているテレワーク用のスペースやコワーキングスペースで働く「施設利用型勤務」の3つがあります。このことからわかる通り、在宅勤務はテレワークの一種だといえます。
在宅勤務は、家事や子育て、介護などをしながら仕事を続けられることがメリットです。その一方で、家庭内雑務に気を取られやすい、ワークスペースが狭い、生活費と業務上コストを切り分けにくいなどのデメリットもあります。
テレワーク導入のメリット・デメリット
テレワーク導入にあたっては、メリットとデメリットの両方を把握しておく必要があります。メリットを最大限に引き出し、デメリットに対して対策を打つことで、テレワークを成功させることに繋がります。
テレワークのメリット
テレワークのメリットとしては、子育てや介護を理由とする退職を阻止できるということが挙げられます。日本では待機児童や介護離職が問題となっており、子育てや介護をしながら仕事を続けるのが難しいことは明白です。しかし、テレワークを導入すれば在宅でも仕事ができるため、優秀な人材の流出を防げるといえます。
また、通勤時間をなくすことができるのも大きな魅力です。日本での平均通勤時間は合計で1時間を超えており、2時間以上を通勤に費やしている人も珍しくありません。特に東京や大阪であれば、満員電車が原因でストレスが溜まることもあるので、通勤が必要無くなることで、従業員の負担も大きく軽減されます。
テレワークのデメリット
テレワークのデメリットとしてよく挙げられるのが、コミュニケーション不足です。オフィスで従業員同士が顔を合わせることがないため、必要な情報も共有できなくなってしまいます。また、上司や先輩社員による新人社員のサポートも手薄になってしまうかもしれません。
勤怠管理も難しい問題で、オフィス勤務の場合とは違い、従業員の労働時間を正確に算出することができません。記録上は仕事をしていながらも、実際は働いていないということは十分に起こり得ます。テレワークに移行する際には、オフィス勤務のとき以上に徹底的な管理が求められるといえます。
近年のテレワーク導入状況は増加傾向
テレワークを積極的に導入する企業が急激に増えているのには、いくつかの理由があります。
働き方改革推進施策の一つ
働き方改革とは、一億総活躍社会実現に向けた働き方を見直す取り組みのことをいいます。日本は現在、少子高齢化による労働人口の減少、長時間労働や過労死の問題、諸外国と比較した際の生産性の低さなどの課題を抱えており、これらの課題を解決するために働き方改革は必須だといえるでしょう。
働き方改革の三本柱は「労働時間の長時間化の是正」、「正規・非正規の不合理格差の解消」、「柔軟な働き方の実現」の3つです。そして、柔軟な働き方の実現のために大きな役割を担うのがテレワークです。そのため、働き方改革が本格的に始動してからは大企業を中心にテレワークの推進が進んでいるようです。
災害対策としても有効な手段
日本は地震大国として知られており、万が一大地震が起こった場合の対処も考えておかなければいけません。その際に、被害を最小限に抑えるために役立つのがテレワークです。オフィスで仕事ができない状態になったとしても、テレワークができる仕組みが整っていればそのまま事業を続けることができます。
また、新型コロナウイルスの感染拡大もテレワークが広まっている大きな理由だといえます。このような事態は、今後いつ起こるかもわかりません。将来、同じような状況が起こったとしても、テレワークを導入していれば冷静に対処することができます。
テレワーク導入を支援する助成金
テレワーク導入を促進するために、政府は様々な政策を打ち出しています。ここでは、そのうちでも「時間外労働等改善助成金(テレワークコース)」と「ふるさとテレワーク推進事業」の2つの助成金制度をご紹介します。
時間外労働等改善助成金(テレワークコース)
時間外労働等改善助成金(テレワークコース)は、テレワーク導入をはじめとした働き方改革に取り組む中小企業・小規模事業者に対して助成金を支払う制度です。大企業と比較すると、中小企業や小規模事業者では働き方改革が推進されていません。助成金を支給することによって中小企業や小規模事業者の意識を高めることがこの制度の目的です。
時間外労働等改善助成金(テレワークコース)には、「時間外労働上限設定コース」、「勤務間インターバル導入コース」、「職場意識改善コース」、「団体推進コース」、「テレワークコース」の5つのコースがあります。テレワークコースでの助成金の受給条件はテレワークの新規導入あるいはテレワークの継続であり、テレワーク用通信機器の導入・運用や保守サポートの導入、クラウドサービスの導入などの取り組みが対象となります。
成果目標は、対象労働者全員が1回以上テレワークを行う、対象労働者のテレワーク実施日数を平均週1日以上にする、年次有給休暇の取得日数を4日以上増やす/月間平均所定労働時間数を5時間以上減らす、の3つです。これらの成果目標の到達度合いによって、支給される助成金の額が決定されます。
ふるさとテレワーク推進事業
ふるさとテレワーク推進事業は、都市部から地方への人や仕事の流れを創出することを目的に行われている事業です。都市部の仕事を地方のサテライトオフィスなどで行うテレワークなどをサポートすることにより、地方創生の実現を目指します。それと同時に、地方で働くことを望む人のワークライフバランスの実現にも貢献できるといえるでしょう。
ふるさとテレワーク推進事業におけるテレワークの形態は、都市部の企業の従業員が地方のオフィスに派遣される「ふるさとオフィス」、地方への移住を希望する従業員が都市部の仕事を地方で行う「ふるさと勤務」、地方で起業した人が都市部の仕事をテレワークで受注する「ふるさと起業」、都市部の企業がテレワークで働く地方の人材を採用する「ふるさと採用」の4つに大別されます。なお、ふるさとオフィスとふるさと勤務に関しては複数人いることが望ましいとされています。
総務省では、ふるさとテレワークを導入する企業や地方自治体に対して助成金を支給しています。テレワークがますます重視される中で、今後も補助事業は拡大していくといえるでしょう。なお、予算補助事業の最新情報などに関しては総務省が運営している「ふるさとテレワークポータルサイト」を参照してください。
テレワーク導入時に活用したいツール
テレワーク導入をスムーズに進めるためには、便利な機能が搭載されたツールを活用するといいでしょう。ここでは、その中でもぜひおすすめしたいツールを3つご紹介します。
ネクプロ
ネクプロは、ウェビナーの開催を通じてマーケティングを成功させたい場合にぜひ利用したいツールです。オフラインで開催するセミナーをウェビナーで同時配信することができるため、集客数を爆発的に伸ばすことができます。ウェビナーを併用した場合の集客力はオフラインセミナーのみを開催した場合の2.7倍以上となっており、大きな効果が期待できることは明らかだといえるでしょう。
また、集客からデータ分析まですべてをワンストップで完結できるのもネクプロならではです。ウェビナーツールには多くの種類がありますが、業界で初めてこのシステムを取り入れたのがネクプロです。データ分析をしっかりと行うことによって、ウェビナーのクオリティの改善につながるといえるでしょう。
ネクプロに搭載されている機能には、リード管理機能やイベント管理機能、アンケート機能、レポート管理機能、キャンペーンマネジメント機能などがあり、ウェビナー開催において必要な機能はすべて網羅されています。これらを有効活用することで、質の高いウェビナーを実現できるのではないでしょうか。
bellFace(ベルフェイス)
bellFace(ベルフェイス)は、オンライン商談のために開発されたツールです。無料ツールにはない数々の機能が搭載されており、スムーズな商談を実現することができます。同時に営業マネジメントの効率化を行えるのも、大きなポイントだといえるでしょう。
そして、充実したサポート体制も見逃せません。専任のコンサル担当が丁寧にサポートを行ってくれるため、確実な売り上げアップにつなげることができます。業界別の活用方法をアドバイスしてくれるため、どの業界においても安心して利用できるのではないでしょうか。
料金は、ツール利用とコンサルがセットになった料金となっています。初期費用にはアカウント発行、キックオフミーティング、使い方レクチャー、実践ロールプレイなどが含まれ、月額利用料にはベルフェイス管理画面利用、インサイドセールスコンサルティング、ヘルプデスク、ユーザー会参加などが含まれます。同時接続人数によって料金が決定されるため、どのくらいの人数で利用するかを考慮したうえで導入を検討するといいでしょう。
Calling(コーリング)
Calling(コーリング)は、見込み顧客への営業や取引先との打ち合わせ、社内でのミーティングなどをオンラインで簡単に行えるツールです。インストール不要でURLのみで会議を始めることができ、Calling(コーリング)のアカウントを持っていなくても招待できるので手間がありません。同時接続最大人数は30名で、大人数でのミーティングも問題なく行えます。
会議をスムーズに進めるための機能も数多く用意されており、ホワイトボード機能を使えば共有した資料に直接描画することができます。またトークスクリプト機能も搭載されており、プレゼンを行う際には作成したトークスクリプトを自分だけに表示することが可能です。
さらに会議内容を簡単に記録・管理することができるため、議事録作成などの手間を大幅に省くことができます。アンケート機能もよく使われている機能の1つで、フィードバックを得ることで今後の改善につなげられるといえるでしょう。
まとめ
ここでご紹介したようにテレワークには多くのメリットがあり、導入企業も右肩上がりに増えています。初期費用がネックとなってテレワーク導入をためらう企業もありますが、時間外労働等改善助成金(テレワークコース)やふるさとテレワーク推進事業などの助成金制度を利用すれば負担を大きく軽減できるといえます。これから先も順調に事業を続けていくためには、テレワーク導入は検討するべきだといえるでしょう。
そして、近年ではテレワーク導入時に活用できる便利なツールがたくさん提供されています。初心者でも使いやすい仕様のツールやサポート体制の整ったツールであれば、初めて使用する場合でも心配はありません。ぜひ比較検討したうえで、自社に合ったツールを活用してみてはいかがでしょうか。