アフィリエイト広告とは、自社のサイト(個人ブログや企業が運営する比較サイト等)で広告主の商品やサービスを紹介することで、ユーザーが商品を購入したり、資料を請求するといった成果があがった場合に、報酬として広告収入を得ることができるWEB広告の1つです。
日本の広告市場は6兆2,880億円(電通調べ)あり、その中もインターネット広告は1兆3,100億円を締めており、今やTV広告に迫る勢いで、毎年10%以上の成長市場になります。
アフィリエイト広告はインターネット広告の一種ですが、矢野経済研究所のデータによると、2015年度の日本国内のアフィリエイト市場規模は、EC市場の拡大及びスマートフォンの普及拡大を背景に、堅調に拡大を続けて前年度比116.4%の1,740億2,000万円と市場規模の拡大が進んでいます。
アメリカのアフィリエイト市場をみると、市場規模は2020年までの5年間で年平均10%成長し、7,500億円規模に拡大すると予測しています(楽天が行った調査結果)。
アフィリエイト広告の中でもスマートフォンの普及によってより簡単に必要な時に必要な情報を得られる時代になる中、携帯ショップや飲食店、美容サロン等のチャネルを使いアフィリエイトプラグラムを提供する【リアルアフィリエイト】が注目されています。
名刺サイズやA4サイズの企業のプロモーションの資料にQRコードを入れて、そこからスマートフォンでアプリをダウンロードするといった流れで、急速にネットワークが拡大しています。
今回の記事では、そんな注目のリアルアフィリエイトの代理店についてや、アプリのダウンロードプロモーション等、最適なプロモーションについて、ご紹介致します。
目次
アフィリエイトプログラムとは
アフィリエイトプラグラムは、以前ご紹介させていただいた「こちらの記事」に詳細を記しましたが、以下にその一部をご紹介致します。
アフィリエイトとは、自社のサイト(個人ブログや企業が運営する比較サイト等)で広告主の商品やサービスを紹介することで、ユーザーが商品を購入するなどの成果があがった場合に報酬として広告収入を得ることができるWEB広告の1つです。
アフィリエイト広告は、1996年に開始されたアメリカのアマゾンドットコムが提供するアソシエイトプログラムが、アフィリエイトプログラムのスタートだと言われています。
同1996年には、アメリカのLinkShare(リンクシェア)が世界で最初のアフィリエイトサービスプロバイダ(ASP)として業務をスタートしています。日本では、1999年にValue Commerce(バリューコマース)がアフィリエイトプログラムの提供を始めており、2000年には現在国内最大規模のA8.netが事業を開始しています。
2001年には、日本国内でLinkshare(リンクシェア)が事業を開始しており、その後、現在の大手アフィリエイトASPの一社であるアクセストレードが事業を開始し、今日に至っています。
このようにアフィリエイトの歴史を辿ってみると、20年あまりの歴史であることが分かります。
アフィリエイトに関する詳細が気になる方は、上記の引用元よりご確認ください。
リアルアフィリエイトとは
携帯ショップ、飲食店、美容室、ネイルサロン、エステサロン等の店舗のアイドルタイムを活用し、アフィリエイトプラグラム(アプリのダウンロード等、成果があがって初めて報酬が発生する仕組み。)を提供する【リアルアフィリエイト】。
店舗の場合、生産性が限られる中で、広告主のプロモーションを行うことで、付帯収益が得られるメリットがあり、より強く普及しています。
ここでは、リアルアフィリエイトのASP、店舗の種類についてご紹介致します。
リアルアフィリエイトのASP
リアルアフィリエイトのASPの中でも圧倒的にシェアを誇るのは、株式会社インタースペースが展開するストアフロントアフィリエイトになります。
https://storefront.co.jp/service.php
ストアフロントアフィリエイトは今年でサービスをスタートさせてから10周年になるこのサービスの中でも老舗。
プロモーションを行う事ができる店舗チャネルは、
【店舗チャネル】 ・携帯ショップ(DOCOMO、AU、SOFTBANK等)ネットワーク(全国約11,000店舗のネットワーク) ・エステサロン ・ネイルサロン(全国約25,000店舗のネットワーク) ・美容室 ・ホワイトニング ・プリクラショップ
となっており、携帯ショップ(DOCOMO、AU、SOFTBANK等)では男女幅広い層が来店し、携帯アプリのプロモーションを中心に展開することが可能になっています。
エステサロン、ネイルサロン、美容室といった美容サロンのネットワークでは、9割以上の来店者が女性のため、アプリのダウンロード以外にも、女性向け商品のアフィリエイトを展開することが可能になっています。
その他のリアルアフィリエイトASP
その他のリアルアフィリエイトASPは、以下があります。
・ベストクリエイト(携帯ショップ、家電量販店、インターネットカフェ、カラオケ店舗、飲食店) ・マイテックグループ(携帯ショップ) ・worx4u(携帯ショップ) ・kaiketsu(エステサロン) ・hearts((携帯ショップ)) ・エムティーアイ(携帯ショップ)
リアルアフィリエイトの店舗の種類
リアルアフィリエイトを展開している店舗は以下になります。
リアルアフィリエイトの展開店舗
・携帯ショップ(DOCOMO、AU、SOFTBANK等)
・飲食店
・漫画喫茶
・ネイルサロン
・美容室
・エステサロン
現在のリアルアフィリエイトのほとんどは携帯ショップ(DOCOMO、AU、SOFTBANK等)ですが、最近ではエステサロン、美容室、ネイルサロン等の美容サロンネットワークや飲食店にまで広がりをみせており、今後はより商品のターゲットユーザーにあったチャネル(マッサージ、リラクゼーションサロン、ブライダルサロン、カーショップ、その他)が広がっていくことが予想されます。
リアルアフィリエイトの単価(CPI)はどれくらいが相場!?
リアルアフィリエイトの単価(CPI)は、主に6つに分けることができます。
1)有料会員登録/月額料金の4-6倍
2)無料会員登録/500円〜1,000円程度
3)アプリインストール/100円〜500円程度
4)アプリインストール(MVNO端末)/100円〜150円程度
5)ウェブクリップ設置プロモーション/100円〜150円程度
6)通販商材のモニター販売/1,000円〜5,000円程度
リアルアフィリエイト単価はプロモーションするコンテンツや商材の難易度(ターゲット層等)によっても大きく異なるので、ASP側とうまく連携をとって、単価の調整を行う1つがあります。
ターゲット層は全ての大人で、まずはアプリを知ってもらいたいというフェーズの場合は、MVNO端末出荷前にアプリインストールを行い、ユーザーが購入後にすぐにアプリを利用できる状態を作るなど、戦略的に進めていくことが重要なのではないでしょうか。
リアルアフィリエイトに最適な商品(コンテンツ等)は!?
リアルアフィリエイトに最適な商品〜アプリダウンロード〜
スマートフォンの普及によって、今や様々なアプリが登場し、日常の中でかかせない存在になっています。
■アプリの主なジャンル ゲーム 生活・暮らしの便利 ビジネス 趣味 恋愛 iPhone・iPad カスタマイズ/拡張/連携 SNS・コミュニケーション 美容・ファッション スポーツ・アウトドア 医療・健康管理 マップ・ナビ ニュース 勉強・教育 本 ショッピング・クーポン グルメ
アプリには有料コンテンツ、無料コンテンツ(完全無料、一部有料)があります。無料コンテンツでは、一般的にダウンロード単価は300円前後を指標に置く企業が多く、今迄はSNSを中心としたインターネット広告(リスティング広告、フェイスブック広告、twitter広告等)を中心にプロモーションが展開されていました。
アプリの指標はDAU(1日にサービスを利用したユーザー)、WAU(1週間辺りにサービスを利用したユーザー)、MAU(1ヶ月辺りにサービスを利用したユーザー)を用いられるのが一般的ですが、SNS広告の場合、そのアプリを必要とするユーザーだけではなく、「たまたま広告のクリエイティブに好きなタレントが使われていたので、ダウンロードしてみた。」、友達がシェアしているのをみて、とりあえずダウンロードした。」といった気軽感の高いユーザーも多く、ダウンロード数は伸びてもアクティブ率が低い課題がありました。
店舗の場合、待ち時間等のアイドルタイムを有効活用し、ショップ店員の「説明」によって、ユーザーに納得のいく説明をした上でダウンロードをしてもらう仕組みの為、一般的にインターネット広告に比べてアクティブ率が高く、アプリのプロモーションに向いていると言えるのではないでしょうか。
ただし、店舗のオペレーションによってダウンロード数やアクティブ率は大きく変化するため、ASP側がどこまで店舗をハンドリングできるかがカギになっています。
リアルアフィリエイトに最適な商品〜美容系商品〜
ネイルサロン、エステサロン等の美容サロンは、来店者のうち90%以上が女性のユーザーが占めています。そのため、女性にリーチしたい広告主にとっては、美容サロンネットワークは非常に魅力的と言えるのではないでしょうか。
また、ネイルサロンやエステサロンの従業員は、1時間に対応できる施術数が限られているため、アフィリエイトの成果をインセンティブにするといったサロン側の工夫によって、モチベーションの高い従業員がお客様へ商品のご案内をするオペレーションが作りやすくなっています。
最近では、よりリアルアフィリエイトを強化するために、ビジョンやデジタルサイネージを設けて、広告主の動画を流すサロンも増えてきています。
リアルアフィリエイトに最適な商品〜その他〜
その他、飲食店ではたばこやお酒等の嗜好品のプロモーション、漫画喫茶ではおかし等のプロモーションが適していると言えるでしょう。
リアルアフィリエイトの代理店
リアルアフィリエイトでは、店舗の従業員が広告主の商品やサービスを提供するため、店舗に商品やサービスの説明をしたり、オペレーションを構築するのが非常に難易度が高く、このリアルアフィリエイトにおける代理店はほとんど存在していないと言われています。そのため、A8.netやアクセストレード等のアフィリエイトASPの代理店も扱っていません。
一部の大手広告代理店に間口があったり、当社でもリアルアフィリエイトのASPを直接ご紹介できるので、リアルアフィリエイトでのプロモーションを考えている方や現在のプロモーションに限界を感じている方は、気軽にご相談いただければ幸いです。
今後のリアルアフィリエイトの可能性は
リアルアフィリエイトのほとんどは携帯ショップがシェアを持っています。しかしながら、店舗そのものの特徴や来店するお客様の属性から、今後さらに展開できる店舗が拡大するのではないかと考えています。以下で、店舗の種類別に考えてみたいと思います。
拡大しそうなお店 ・サービス業(ネイル、エステ、美容室、ヨガ教室、リラクゼーションサロン、整体、化粧品・雑貨、クリーニング、家事代行サービス、喫茶店) 拡大が難しそうなお店 ・ファストフード
リアルアフィリエイトのネットワーク拡大を考える際、大切なのは
1)商品やサービスの説明をする時間があるか。 2)サービス提供者とお客様との関係が深いか。
この2つにあります。
1)に関しては、人を媒介するこのリアルアフィリエイトの仕組みには、「人が説明する時間」にこそ価値があります。店頭で広告主のPOPを貼ったり動画を流すだけでは、インターネット広告とさほど変わりません。そのため、「人が説明する時間」が担保できるかがカギになります。
2)に関しては、エステやネイルサロンといったお客様が通うことで目的が果たせる【リピート】ビジネスか否かがポイントで、説明する人とお客様の信頼関係が構築できていればいるほど、その商品やサービスはお客様にとって魅力的に映ります。そのため、「お店とお客様との関係性」はリアルアフィリエイトにとって、とても重要な要素になります。
リアルアフィリエイトの課題とは
成長産業には課題がつきないものですが、リアルアフィリエイト市場でも規模の拡大と共に課題が浮き彫りになってきています。
コンテンツの適正なサービス説明、会員登録の勧誘に関する課題
リアルアフィリエイトは主に携帯ショップをはじめとしたお店で、スマートフォンアプリの有料・無料コンテンツや会員登録をスタッフがお客様に説明し、会員登録をしたら初めてその成果が報酬として、携帯ショップ側に課金される仕組みになっています。
この仕組みによって、お店側は本業以外の付帯収益を得る術を得た訳ですが、そこをうまく活用し、強制的にコンテンツに加入させるような携帯の販売手法※1を行い、消費者を不快にさせるような販売を行う事業者がおり、消費者からのクレームは後を絶ちません。
このような状況の中、携帯ショップをはじめとするお店をまとめているASP側は、お客様にただしくコンテンツの説明がされて、お客様が納得して喜んでいただく提案をするといった仕組み作りが重要になっています。
2,016年3月には、リアルアフィリエイトを提供するASP(株式会社エムティーアイ、株式会社インタースペース、株式会社ベストクリエイト等)やコンテンツ提供企業が一般社団法人モバイルコンテンツ普及委員会(旧:リアルアフィリエイト協会)を立ち上げ、モバイルコンテンツが正しく消費者に届く仕組み作りに励んでいます。
※1過去にみるauスマートパスの強制加入問題
2013年に遡りますが、auの「auスマートパス」に関するある問題が、ソーシャルメディア上で大きな話題なりました。
auのスマートフォンを購入しようとした消費者が、auスマートパス(月額390円)をはじめいくつかのサービス契約が強制的になされた上、それらを契約しないとスマートフォン自体を販売しない抱き合わせのセット販売を行う携帯ショップがあるという指摘が消費者からあり、KDDIに批判が集中しました。
コンテンツを購入するか否かは消費者であるお客様の自由に選択して判断することですが、これを強制するようなパッケージにして、販売したことが問題になりました。
【改正電気通信事業法】といった法律等の環境変化への適応課題
上記でご説明したauスマートパスの一例のような件があると、当然消費者を守るのが法律の役割のため、法改正が行われ、環境が変化していきます。
携帯電話通信を始めとした電気通信サービス市場の規制緩和により、事業者間の競争が激化し、過当な顧客の獲得競争が繰り広げられたことにより、電気通信サービスの販売の現場ではさまざまな歪みがじています。
コンテンツの説明不足や解約、違約金等を巡る消費者の苦情・相談が、消費生活センターの相談窓口に多数寄せられる事態となっています。
こうした背景の中、総務省は不当な勧誘による苦情・相談を減らすために研究会を立ち上げ、議論を重ね、平成28年5月21日に法改正に至っています。
こういった環境の変化に適応し、消費者にとって有益なコンテンツを正しく提供することが求められています。
改正事業法による追加・変更点
事業法では、利用者保護の観点から説明義務(事業法26条)、事業休廃止の場合の周知義務(同18条3項)および苦情等処理義務(同27条)が規
定されていました。
改正法は新たに、①書面交付義務、②不実告知等の禁止、③勧誘継続行為の禁止および ④代理店等に対する指導等の措置義務を行政規制として追加し、民事ルールとして利用者(消費者)の初期契約解除権を導入しました。
引用元:http://www.kokusen.go.jp/wko/pdf/wko-201606_02.pdf
一般社団法人モバイルコンテンツ普及促進委員会(旧:リアルアフィリエイト協会)とは
2,016年3月立ち上がった一般社団法人モバイルコンテンツ普及委員会(旧:リアルアフィリエイト協会)。立ち上がった背景は、一般社団法人モバイルコンテンツ普及委員会(旧:リアルアフィリエイト協会)のHPによると…
当協会は、携帯電話の販売店舗で様々なコンテンツを案内するリアルアフィリエイトを行う事業者や、それに出稿するコンテンツを運営する会社が中心となって、よりよいコンテンツをお客様にお届けする為発足いたしました。
昨今の携帯電話販売時における消費者問題、改正電気通信事業法の施行などの外部環境が変化する中、コンテンツの案内における課題や意見に耳に傾け、全てのユーザーによりよいコンテンツをお勧めしお届け
していきたい。全てのお客様にご理解ご納得いただき素晴らしいコンテンツに触れていただきたい。その想いを込めて協会を立ち上げ、国内のコンテンツ産業発展に寄与したいという理念のもとに協会員が集い、よりよい未来の為に活動していくことを表明いたします。
このようにあります。これは、【リアルアフィリエイトの課題とは】でも説明させていただいた通り、コンテンツの不当な勧誘による消費者からの苦情・相談が増えた背景を受けて、平成28年5月21日に施行された改正事業法といった環境の変化に適応し、正しいコンテンツを消費者に届ける為に、リアルアフィリエイトに従事する企業が中心となって、リアルアフィリエイト出稿ガイドラインの作成等を行い、普及に努めています。
まとめ
これまでリアルアフィリエイトの特徴や代理店、向いている広告主についてご紹介してきましたが、いかがでしたか。
店舗の従業員に依存する仕組みな分、オペレーションを浸透させるのが困難ですが、行き届いた説明を来店されるお客様にすることで、アプリの課題であるDAU、WAU、MAUの改善につながったり、WEBでは差別化しづらい商品の説明を店舗の従業員が代用しくれることで、消費者の商品購買意欲を高めることができたりします。
リアル店舗ならではのメリットを活かし、商品やサービスの浸透手段として、今後のリアル店舗ネットワークの広がりがどのようになっていくのか。楽しみですね。
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