営業活動は、企業が商品やサービスを販売して事業を成功させるために欠かせません。コンスタントに売り上げを伸ばしていくためには、新規顧客の獲得はもちろんのこと、既存顧客のフォローも重要です。効率的なアプローチを続けることによって、長期的なビジネスの成長が見込めるといえるでしょう。
とはいえ、営業活動をして結果を出すのは決して簡単なことではありません。様々なアプローチを試みているけれどなかなか売り上げにつながらずに悩んでいる企業も多いのではないでしょうか。人件費を含めた営業活動のためのコストが負担になる場合もあることでしょう。
そして、営業活動が上手くいかないときに活用したいのが営業代行サービスです。実際に、営業代行サービスを利用することで成果につなげた企業はたくさんあります。ここでは営業代行サービスを提供している5社と営業代行サービスに代わるツール2つをご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
営業代行サービスとは
営業代行サービスとは、その名の通り営業活動にかかわる業務を代行するサービスのことです。主なサービス内容には、市場調査代行や見込み顧客のリストアップ、電話でのアポイント獲得、顧客との商談および受注の獲得、既存顧客のアフターフォロー、営業戦略の立案、営業部隊への教育などがあります。これらすべてをトータルで依頼することも、一部のサービスのみを依頼することも可能です。
自社の営業部隊のみで営業活動を行う企業が多くある一方で、営業代行サービスを利用する企業も少なくありません。ここでは、営業代行サービスのメリットやデメリット、料金体系についてみていきましょう。
営業代行サービスのメリット・デメリット
営業代行サービスのメリットとしては、まずコスト削減が挙げられます。営業代行サービスに対して料金を支払う必要はありますが、営業にかかわる社員に支払う固定費を大幅に減らすことができ、採用や労務管理のコストも削減できます。他の業務のアウトソーシングと同様に、トータルではコストを安く抑えられるといえるでしょう。
また、営業代行サービスの活用は迅速なアクションにつながります。とくに新製品をリリースする場合や新規事業を立ち上げる場合には、タイムリーに効果的な営業活動を行わなければいけません。営業部隊を採用、教育するよりも営業代行サービスを利用するほうがスピーディーなのは自明だといえます。
そして、営業代行サービスで提供される担当者は営業に精通したプロです。多くの企業の営業活動にかかわって経験を積んでいるため、成果につながる営業が期待できます。営業に関して自社にはなかった視点でのアドバイスをもらえるのも、大きなメリットだといえるでしょう。
このように営業代行サービスには多くのメリットがありますが、デメリットがないわけではありません。まず、営業代行サービスは専門知識を必要とする業種には不向きです。営業代行サービスから提供された担当者を一から教育するよりも、専門知識や社内知識のある自社の社員を教育するほうが効率的だといえます。
営業活動の管理を直接行えないのもデメリットで、実際にどのような活動が行われているのかを見ることはできません。とくに営業代行サービスを初めて利用する場合には不安が残るといえるでしょう。見えないところで営業活動が行われているため情報漏洩のリスクもあり、万が一トラブルが起こった際のことも考えなければいけません。
このように、営業代行サービスにはメリットとデメリットの両方があります。両方を把握したうえで賢く利用することが大切だといえるでしょう。
料金形態について
営業代行サービスの料金形態には、「成果報酬型」と「固定報酬型」の2種類があります。成果報酬型は成果に応じて料金が変動する料金形態で、アポの数に応じて報酬を支払うのが一般的です。原則として投資リスクはなく、アポが取れなければ初期費用以外は一切かかりません。また、会社によっては完全無料になることもあります。
それに対して、固定報酬制では料金があらかじめ固定されています。固定報酬制においてはアポの獲得だけではなく、営業ツール導入のサポートやインハウス体制の構築支援なども受けることができます。ただしアポが取れない可能性は高く、ある程度のリスクがあることは理解しておくべきだといえるでしょう。
おすすめ営業代行サービス5社を徹底比較!
営業代行サービスを提供している会社は数多くあり、どの会社に依頼するかによって結果は大きく変わってくるといえます。ここでは、数ある営業代行サービスの中でとくにおすすめしたい5社を厳選しました。評判のよい会社ばかりなので、営業代行サービスの利用を検討している場合にはぜひ参考にしてください。
コムレイズ・インキュベート
コムレイズ・インキュベートでは、商品特性や業界特性を踏まえて相性のよい顧客セグメントを見極め、最も効果が期待できるソリューションを設計しています。ソリューションはオンラインとオフラインの両方に対応しており、具体的にはテレマーケティング、展示会・セミナー、DM・FAXの作成および発送代行、ウェブマーケティング、マーケティングツール導入支援などが挙げられます。
また、KPI改善のためのPDCAも行っています。営業手法の磨きこみができていないという企業も、より筋のよい手法を構築することができます。事後仮説検証のためのテストマーケティングサービスの提供も行っており、商品やサービスの提供を行っていくうえでのリスクの低減につなげることができます。
株式会社ファンベスト
株式会社ファンベストでは、商品やサービスが売れるようにするための仕組みづくりを徹底サポートしています。目先の売り上げだけにこだわらず仕組みづくりまで行ってくれるため、将来にわたる売り上げアップが期待できます。また、営業が上手くいかない場合に失敗の原因をしっかりと特定できるのも株式会社ファンベストの強みです。PDCAサイクルをスピーディーに回すことで、次のアクションプランを素早く立案します。
料金は、アポ取りまでのリードセールスのみを依頼する場合は1人あたり47万円、クロージングを行うコアセールスの場合は55万円となっています。また、状況に応じて成果報酬制で依頼できる場合もあります。
BALES(ベイルズ)
BALES(ベイルズ)は、営業代行サービスにおいて150社以上の導入実績を持っています。倍以上の商談化の実現、無駄なアポイントメントの減少など、多くの成功事例があるため安心して依頼することができます。提供しているソリューションには、インサイドセールス実行支援、インサイドセールス設計支援コンサルティング、MAナーチャリング設計支援コンサルティングなどがあります。
営業代行サービスに申し込みをしたら、支援体制を決定してからプロジェクトチームを結成し、支援を開始していきます。また、成果を最大化するためにプロジェクト開始後は週に1回の定例会議を設けています。
インサイドセールス Sakura
インサイドセールス Sakuraは、インサイドセールスに特化している営業代行サービスです。そのため、新規顧客の獲得を目指している場合に非常に役に立つといえるでしょう。プランは「インサイドセールス代行サービス」、「インサイドセールス受入研修サービス」、そして「マネジメントツール」の3つを用意しており、目的や予算に合わせて選ぶことができます。
料金は、担当者特定コールは初期費用45,000円、1件360円で、商談アポコールは初期費用100,000円、1コール120円、成功報酬1件10,000円です。一例として、500件の電話をかけて4件の成約があった場合にはトータル料金は415,400円となります。
セレブリックス
セレブリックスは、営業組織のコンサルティングから事業をスタートした会社です。担当者が実際に現場に立って営業活動を進めていくため、二人三脚で目標を目指すことができます。
具体的なサービス内容としては、アポイント獲得を目標とした「コールセンター(テレアポ)」、成約数の最大化を実現するための「インバウンド一時対応支援」、営業活動をトータルでサポートする「インサイドセールス支援」、見込み顧客を育成するための「リードナーチャリング支援」、セミナーの運営に必要な機能すべてに対応する「セミナーアウトソーシング」、営業プロセスのすべてを支援する「フルアウトソーシング」、検証後の再設計まで実施する「テストセールスアウトソーシング」、フォローアップなどに対応する「カスタマーサクセス代行」などがあります。このように幅広い支援を行っているため、必要なサービスが見つかるのではないでしょうか。
営業代行サービスに代わるツール比較!
営業代行サービスを利用せず、自社のみで営業活動を行いたいという企業もあるかもしれません。そのような場合は、ツールを利用して営業活動を効率化するのがおすすめです。ここでは、営業代行サービスに代わるツールを2つご紹介します。成果につなげるためにも、ぜひ営業活動に役立ててみてはいかがでしょうか。
APOLLO SALES(アポロセールス)
営業活動の大きなポイントの1つが、営業リストの作成です。APOLLO SALES(アポロセールス)はアタックしたい企業の条件を指定するだけであっという間に営業リストを作成してくれるため、情報収集の手間がかかりません。
また、作成した営業リストに対し自動でお問合せフォーム投稿あるいはメール送付ができます。時間を大きく短縮することができるため、営業の人材不足の解決にもつながります。
GeAIne(ジーン)
営業支援システムGeAIne(ジーン)は、RPAの技術を用いることで新規開拓営業における面倒な作業の自動化を実現します。キーマンとの商談獲得を強力サポートしてくれるため、受注率アップが期待できます。
また、営業文章をテストすることで最もエンゲージメントが高いパターンを測定することができます。この機能を利用することによって、営業経験のない従業員も新規アポ獲得につながる文章を作成できるようになります。
営業代行サービスを比較する際のポイント
営業代行サービスを比較する際にとくに重要なのが、「料金体系」と「実績」の2つです。求める成果を得るためにも、この2つは必ず確認するようにしてください。
営業目標に合った料金体系
前述したように、営業代行サービスの料金体系は成果報酬制と固定報酬制の2つに大別されます。とにかく売り上げを伸ばしたい場合は成果報酬制、営業ツールの導入などを行って営業体制を構築したい場合は固定報酬制など、目標に合った料金体系の営業代行サービスを選びましょう。
また、予算に合った営業代行サービスを選ぶことも大切です。ビジネスにおいて欠かせない営業ですが、営業に予算をかけすぎて商品やサービスの質が落ちるのでは意味がありません。同じ料金体系でも会社によって料金は異なるので、予算と照らし合わせながら検討するといいでしょう。
同業実績があるかチェック
依頼を検討している会社が、営業代行サービスにおいてどのくらいの実績を持っているかは必ず確認したいところです。会社としての実績が豊富でも、営業代行サービスに関する実績はあまりないという場合もあるので注意しましょう。実際に営業代行サービスを利用した企業からの評価をチェックするのもいいかもしれません。
そして、このときに確認したいのが「同業実績」です。業種によって効果的なアプローチ方法は異なるため、他の業種での実績しかない場合には少々不安が残ります。同業実績が豊富であればノウハウも確立されているため、安心して任せられるのではないでしょうか。
まとめ
とくに中小企業においては、効果的な営業方法が確立できていない場合が多いかもしれません。しかし、営業代行サービスを利用すればノウハウを持った営業のプロが最適の戦略を立ててくれます。大幅な売り上げアップも十分に期待できるといえるでしょう。
営業代行サービスを提供している会社は多くあり、それぞれ特徴や強み、料金体系などが異なります。事業を成功に導くためには、様々な面で比較しながら自社に合った会社を選ぶことが大切だといえるでしょう。まずは、ここでご紹介した5社と2つのツールを中心に検討してみてはいかがでしょうか。